保護者の離婚は認めません!園長との確執 2話

保護者の離婚は認めません!園長との確執 2話

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※この作品は文章と絵で構成しております。

 


あらすじ
園長先生は、通常の先生と違った視点や能力が問われる立場であり、園の空気を変えられる大きな力を持っています。
一方で多くの園児を預かるという責任もあり、気苦労も絶えないかと思います。
そんな職場での大きな力と責任を手にした人の中には豹変してしまう人もいるのではないでしょうか…。
元々、息子を通わせる予定の公立保育園にはベテランの園長先生がおり、とても評判の良い園でした。
この園長先生ならば尊敬できるし、安心して息子を通わせられると思っていたのですが、ショックなことに息子入園の代に定年退職されてしまいます。


ある日、同じクラスのママが落ち込んだ様子で話しかけてきました。

話を聞いていると、ある日電車が遅延していてタクシーに飛び乗り迎えに行ったものの、
お迎えのデッドラインである19時には間に合わないことがあったそうです。

お迎えが遅れてしまうかもしれないことを保育園に連絡したところ…

しかし、待っていたのは園長先生だったのです。

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私はその話を聞いて、愕然としました。

保育時間を守ることは職員のためですし、規律を守るのは大切です。
園長先生という立場上、言いにくいことを言うことが必要なことは理解できます。

しかし、電車の遅延はどうすることもできませんし、事前に遅れることを連絡して、
タクシーを使うなどできることはした中で、あまりに厳しい反応だと感じました。

仕事の都合などやむを得ず遅くまで預けている中でとはいえ、子供に対して遅くまで預けることに罪悪感を持っている保護者が大半だと思います。

園長先生には「子供を長く預けて可哀想」という心無いセリフは絶対に言ってほしくありませんでした。

このような園長先生の言動は「このまま子供を預けていて大丈夫なのだろうか」と不安にさせ、保護者達を疲弊させていきました。

規律に厳しい園長先生の雰囲気は子供たちにも伝わっているようで園児からも怖がられているようでした。

ある日提出物を園長先生に渡したときのことです。

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園長先生は子供から怖がられてると思ったのと同時に、園長先生の前では委縮する息子の姿を見ると、
なおさら前園長の聖母のような優しさと比較してしまい気持ちがふさいでいきました。

ただ、先生も園長になってまだ1年目で、先生方や市の担当者、保護者に挟まれて気苦労も絶えないのだと思います。
前任の園長先生の評価が高かったことも重圧となっているでしょう。

私はモヤモヤはあるものの、園長先生の立場もあるだろうし、「保護者と保育園とは友好的な関係性であるべき」と自分に言い聞かせながらやりすごしていきました。

ちょうどその頃、私はくじ引きでその年の保育園の役員をすることになりました。

メイン担当は「秋祭り」。去年の秋祭りを知らない私が担当することに対して、プレッシャーで血の気がひきましたが、
一緒に担当することになった方々に恵まれたのが救いでした。

同じくくじ引きで決まった会長や他の役員も「せっかくなら、子供たちが喜んでくれるように頑張ろう」と一致団結しました。

しかし、「子供たちが喜んでくれるように」その気持ちが園長先生との関係に亀裂を生むとはこの時はまだ知りませんでした。

つづく

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